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不倫

彼氏がいながら職場の既婚上司と社内不倫してしまった28歳OLの体験

社内不倫と聞くと、多くの人は「自分には関係ない」と思うかもしれません。
けれど実際には、その入り口は日常の中にひっそり潜んでいます。

「安定した恋人がいる」
「結婚も見えてきた」

そうした状況にある人でも、不意に心を揺さぶられる出会いが訪れることがあります。
不倫は、突発的な衝動よりも、気づかないうちに積み重なった“心の揺れ”から始まるのです。

ここで紹介するのは、彼氏がいながらも職場の既婚上司に惹かれてしまった28歳女性の体験談です。
そこには「理性では止められない心の動き」が克明に表れています。

第1章 ― 安定した未来があるはずだった私

私は28歳、外資系ITで働いています。長く付き合っている彼氏がいて、結婚も少しずつ視野に入れていました。
休日は一緒に過ごし、互いの両親にも紹介済み。順調に見える未来に、疑いを持つ理由はありませんでした。

それなのに――。

まさか自分が社内で「不倫」という道を歩むなんて、想像すらしていなかったのです。

そのきっかけとなったのが、職場で出会った37歳の既婚上司でした。
年齢差や立場の違いがあるにもかかわらず、彼と接するうちに心を奪われていったのです。

最初はごく小さなことでした。
残業で遅くなったときに「無理しなくていいよ」と声をかけてくれる。
会議で意見を言ったとき、他の人がスルーする中で彼だけが真剣に頷いてくれる。

そんな些細な場面に、「自分は大事にされている」と感じてしまった。
彼氏との関係が安定していたからこそ、その小さな揺らぎに気づいたとき、自分でも戸惑ったのです。

「なぜ彼の言葉が、こんなに心に響くんだろう」
「彼氏からも愛されているはずなのに、どうして満たされないと感じるんだろう」

心に芽生えた小さな違和感。
その違和感こそが、後に抜け出せない恋の始まりだったのです。


第2章 ― 心の距離が縮まっていく感覚

最初はただの上司と部下。
「頼れる人だな」「仕事ができるな」――そんな程度の印象にすぎませんでした。

けれど、彼と接する時間が増えるにつれて、少しずつ心の奥がざわめくようになっていきました。


■ 爽やかなイケメン、という第一印象

最初に抱いたのは、ごく表面的な印象でした。
背が高くて清潔感があり、笑顔が爽やか。
――「イケメンだな」
ただそれだけ。特別深く考えることもありませんでした。


■ 人の心を掴む「人たらし」の一面

しかし、一緒に仕事を進めるうちに気づいたのです。
彼はただ見た目がいいだけの人ではない。
相手の気持ちを自然に汲み取り、場の空気を和ませることが驚くほど上手かった。

会議で意見が出しにくい人がいれば、さりげなくフォローする。
緊張している新人には、冗談を交えて空気を和らげる。
落ち込んでいる人には、タイミングを逃さず励ましの言葉をかける。

その「人たらし」ぶりは、誰からも好かれる理由を一目で納得させるものでした。


■ 自分に向けられる光

そして、そんな彼の振る舞いが「自分にも向けられている」と実感したとき、心が強く揺れたのです。
私が発言に詰まったとき、誰よりも先に助け舟を出してくれる。
小さな成果でも「君のおかげだ」と認めてくれる。

「私のことをちゃんと見てくれている」――そう感じるたび、胸の奥が温かくなる。
その瞬間から、単なる「爽やかな上司」は、少しずつ「特別な存在」へと変わっていきました。


■ 飲み好きな一面に触れて

そして上司の彼は、とにかく飲みが大好きでした。
プロジェクトが一区切りついた日や、チームで成果を出した日には、必ずといっていいほど「じゃあ今日はみんなで行こうか!」と声をかけてくる。

その誘い方がまた絶妙で、断りづらい押しつけではなく、自然に「行きたい」と思わせる空気を作るのです。
気づけばチームのほとんどが彼の後について居酒屋へ向かい、いつも賑やかな笑い声が広がっていました。


■ 下心を感じさせない距離感

彼のすごさは、全然いやらしさを感じさせないところでした。
近づいてきても、それが“下心”だとは思えない。
自然で、あくまで「部下として気にかけている」という雰囲気のまま距離を縮めてくるのです。

例えば、飲み会の席でグラスが空いているのに気づくと、さりげなく「次どうする?」と聞いてくれる。
それは決して特別扱いではなく、誰に対しても同じように気配りをしている。
だからこそ、私に向けられた言葉や視線にも警戒心が薄れ、「この人は安心できる」と思わせてしまう。


■ 安心感が心を揺らす

「下心を持たない人だから大丈夫」
そう思い込むことで、私は彼に心を許してしまったのかもしれません。

けれど、その「安心感」こそが危険だった。
気づけば彼の褒め言葉ひとつに心が浮き立ち、冗談に笑いすぎてしまう。
酔いの勢いに任せて隣に座ると、それだけで距離が近づいたように感じられて――。

安心と警戒心の境界線を、いつの間にか自分の方から越えてしまっていたのです。


■ 終わらない飲み会と、圧倒的な存在感

彼との飲み会は、いつも長丁場でした。
一次会で盛り上がり、二次会でさらに打ち解け、三次会に突入するのが当たり前。
気づけば終電はなくなり、そのまま朝までカラオケに流れることも少なくありませんでした。

体力的には正直きついはずなのに、彼が場を仕切ると不思議と誰も帰ろうとしない。
むしろ「もう少し一緒にいたい」と思わせる空気が生まれるのです。


■ 歌でさらに惹きつけられる

そして、極めつけはカラオケ。
彼は本当に歌が上手で、マイクを持つと場の空気が一変しました。

軽快なポップスから、しっとりしたバラードまで完璧に歌いこなす。
その声量と表現力に、場は一気に引き込まれ、拍手と歓声が止まりません。

普段は頼れる上司なのに、歌っているときはまるでアーティストのよう。
そのギャップに、胸が高鳴るのを止められませんでした。


■ 「特別」に感じてしまう瞬間

みんなが盛り上がる中で、ふと私の好きな曲を選んでくれたことがありました。
「この曲、君が好きって言ってたよね」
そう言って歌い始めた瞬間、自分に向けられているような錯覚に陥り、心が揺さぶられました。

――彼はみんなの上司。
――でも、この瞬間だけは私に向けられている。

そう思ってしまった自分に、もうブレーキは効いていなかったのです。


■ カラオケでの不意の一言

深夜のカラオケ。場はすでにお酒で温まり、笑い声と歌声が入り乱れていました。
そんな中で、Uさんが私の隣に座り、少し顔を近づけてきました。

「Uさんと一緒にいると、ほんと楽しいよな」
「もっと早く知り合ってたら、どうなってたかな」

その言葉は冗談めいていたのかもしれません。けれど酔っていた私は、ただの軽口として流すことができませんでした。
ほんの少し距離が近いだけで、心臓が跳ね上がる。
「これって…口説かれてるの?」と感じた瞬間、嫌な気持ちはまったくなく、むしろ頬が熱くなるのを自覚しました。


■ 嬉しさと罪悪感のはざまで

本当なら、「Uさんは既婚者」「自分には彼氏がいる」という事実を思い出し、線を引くべきでした。
けれど、酔いの勢いがその理性を溶かしていきました。

「嫌じゃないどころか、少し嬉しい」――そう思ってしまった。
その感情に、自分自身がいちばん驚いていたのかもしれません。

Uさんの視線が自分に向けられていると感じるだけで、酔いがさらに回る。
まるでスポットライトの下に立たされているような高揚感に包まれ、罪悪感よりも先に「もっとこの時間が続いてほしい」と願ってしまったのです。


■ 帰り道、二人きりになった瞬間

三次会、カラオケが終わる頃には外はもう明るくなっていました。
みんな疲れてタクシーや電車でバラバラに帰っていき、気づけばUさんと私だけが同じ方向でした。

駅までの道を歩きながら、まだお酒が少し残っている体はふわふわしていました。
「楽しかったな」
Uさんが笑いながらそう言うと、また心臓が跳ねる。
たったその一言が、恋人から聞く言葉よりもずっと甘く感じてしまったのです。

少し歩いたあと、Uさんがふと立ち止まって私を見ました。
「ちゃんと送っていこうか?」
その言葉は紳士的なのに、どこか意味深に聞こえる。
拒めばよかったのに、私はただ曖昧に笑って「じゃあ駅までお願いします」とだけ答えていました。


■ その夜の余韻

自宅に戻ったあと、ベッドに倒れ込みました。
けれど眠気よりも、Uさんの声や笑顔ばかりが頭をぐるぐると回っていました。

「もっと早く知り合ってたら、どうなってたかな」
あの言葉がリフレインのように胸に響き、思わず頬を手で覆う。

彼氏の存在が頭をよぎると、急に罪悪感に押しつぶされそうになる。
「私、何やってるんだろう…」
でも同時に、心のどこかで「またUさんに会いたい」と強く願っている自分がいる。

朝の光に包まれながら、罪悪感と高揚感が入り混じる中で、私はただ目を閉じていました。
その時点で、もう後戻りできない場所に足を踏み入れていたのかもしれません。


■ 日常に戻っても消えない意識

週明け。
いつものようにオフィスに出社し、パソコンを立ち上げ、メールを確認する。
何も変わらないはずの朝。

けれど、Uさんの姿が視界に入った瞬間、心臓がぎゅっと掴まれるように痛んだ。
「おはよう」
いつもの挨拶なのに、その声が他の誰よりも近くに響く。

――ただの上司。
そう言い聞かせても、週末の夜が頭から消えない。
カラオケでの言葉、駅までの道、帰り際の目線。
その全てが「普通じゃない」ように思えてしまう。


■ 彼氏との比較が始まる

彼氏とも変わらず会っていた。
休日に食事をしたり、将来の話をしたり。
彼は誠実で、優しくて、何一つ不満はなかった。

それでも、ふと心の中で比べてしまう。
彼氏の口から出る褒め言葉より、Uさんのさりげない一言のほうが胸に残る。
長く付き合ってきた安心感よりも、Uさんとのやり取りに覚えるドキドキの方が強く感じられる。

「私、何考えてるんだろう」
そう自分を責めても、気持ちは止められなかった。


■ 小さなきっかけで距離が縮まる

ある日、残業で遅くなった夜。
オフィスに残っていたのは私とUさんだけだった。

「Uさん、最近とっても頑張ってるな」
その声に顔を上げると、缶コーヒーを差し出してくれた。
指先が少し触れただけで、胸が熱くなる。

「この前のプロジェクト、Uさんのおかげで本当に助かった」
そう言ってくれる表情は、上司のそれ以上に私を特別扱いしているように思えてしまう。

理性では「気のせいだ」と切り捨てようとする。
でも、心はもう抗えなくなっていた。


いつものカラオケで

三次会まで終わっても、まだ帰る雰囲気はなかった。
結局、いつもの流れで朝までのカラオケへ。

マイクを握ったUさんは、やっぱり上手だった。
盛り上がる曲も、しっとり聴かせる曲も自在に歌いこなす。
酔っているのに、あの笑顔は崩れない。
自然と場を引っ張っていて、みんなが惹き込まれていた。

私もその空気に飲まれながら、隣に座るUさんを意識してしまう。
肩が少し触れる。視線が交わる。
ほんの一瞬なのに、頭が真っ白になる。

「さっきの曲、お前が好きそうだと思って選んだ」
そう耳元で囁かれた瞬間、心臓が跳ねた。
“お前”じゃなく、確かに「私」に向けられた言葉だった。

口説かれているのかもしれない。
でも、嫌な感じはまったくしなかった。
むしろ、少し酔った自分には心地よく響いてしまった。

「…ほんと、ずるい人だな」
心の中でそう呟きながら、Uさんを見て笑ってしまう自分がいた。


心に刺さる誘い文句

カラオケが終わるころには、外はすっかり明るくなっていた。
みんなは酔いつぶれて帰り、気づけば残っていたのは私とUさんだけだった。

「じゃあ、そろそろ帰ろうか」
そう言って歩き出したとき、駅の手前でUさんが立ち止まった。

「…もう少しだけ、一緒にいたいな」
そう言いながら、少し照れくさそうに笑った。

一瞬、頭が真っ白になった。
「既婚者なのに」「私は彼氏がいるのに」
心の中で警報が鳴る。けれど、その一言が妙に自然で、強引さはまるで感じなかった。

「もちろん無理にとは言わない。ただ…楽しくて、まだ帰りたくなくて」
そう続けるUさんの声は、優しくて誠実で。
その言葉に触れた瞬間、胸の奥が熱くなるのを止められなかった。

気がつけば私は、頷いていた。
「少しだけなら…」

その夜から、私は戻れない道へ足を踏み入れてしまったのです。


罪悪感と特別感のはざまで

週末に彼氏と会うと、彼氏はいつも通り優しく迎えてくれます。
長く一緒にいて、気心も知れている。安心感もある。
でも――どこか「物足りなさ」や「退屈さ」を感じている自分に気づいてしまうのです。

一方で、職場ではUさんの存在が大きくなっていました。
飲み会でのさりげない気配りや、仕事での細やかな褒め言葉。
どれも特別なものではないはずなのに、自分だけに向けられたように錯覚してしまう。

「これはただの勘違いかもしれない」
「彼氏がいるのに、心が揺れるなんて最低だ」

そう頭では分かっているのに、心は正直でした。
Uさんと過ごす時間が待ち遠しくなり、LINEの通知が来ると鼓動が跳ねる。
彼氏の前で笑いながらも、心の奥底では別の人を思ってしまっている――。

その二重生活のような感覚が、次第に自分を苦しめていきました。


決定的なきっかけ

その夜も、チームでの飲み会から自然な流れでカラオケに行きました。
場は盛り上がり、気づけば終電はとっくに過ぎている。
誰もが歌って笑って騒いでいたけれど、ふとしたタイミングで私とUさんは二人きりになりました。

「今日は頑張ったな」
そう言って、私のグラスにお酒を注ぎながら微笑むUさん。
その表情に、不思議なくらい心が解けていくのを感じました。

酔いもあってか、ほんの少しだけ口説くような言葉を投げかけられました。
普段なら「既婚者なんだから」と理性で突っぱねられたのかもしれません。
けれどそのときは、嫌な気持ちはまったくなく、むしろ胸が熱くなる。
「私だけを特別に見てくれているのかも」という錯覚が、すっと心に入り込んできたのです。

カラオケの終盤、上司が自然に私の手を握ってきました。
酔いのせいか、最初は「え?」と驚いたものの、不思議と嫌悪感はなく、むしろ心臓が大きく跳ねてしまいました。
その瞬間から、彼を「既婚の上司」ではなく、一人の男性として意識してしまったのです。


上司からの誘い

カラオケが解散し、同僚たちはそれぞれタクシーに乗り込み、夜明け前の街に消えていきました。
私も帰ろうとしたその時、上司が少し控えめな声で言いました。

「…もう少しだけ、ゆっくりしたところで飲も?」

疲れているはずなのに、不思議と断る気持ちは浮かびませんでした。
むしろ「二人きりになれるんだ」と胸が高鳴っていたのを覚えています。

そのまま彼に導かれるように歩き出し、気がつけばホテルの明かりが目の前にありました。
理性は「ダメだ」と叫んでいるのに、足は止まらなかった。
心臓の鼓動は、自分でも抑えられないくらい速くなっていました。


罪悪感と彼への思いの板挟み

翌朝、目覚めた瞬間に、全身を重く覆う自己嫌悪が押し寄せました。
「どうしてあんなことをしてしまったのか」
「彼氏を裏切るなんて、自分は最低だ」
――そう繰り返すほど、胸がざわつき、吐き気すら覚えました。

けれど同時に、昨夜の光景が鮮明にフラッシュバックしてくるのです。
上司に自然と手を取られた瞬間の高揚感。
耳元で囁かれた声。
普段は見せない柔らかな表情。

そのひとつひとつが、私の心を強烈に刺激していました。
罪悪感で押しつぶされそうになりながらも、身体の奥では忘れられない熱が残っている。

「もう二度としない」と心のどこかで誓いながら、同時に「また会いたい」と願ってしまう。
その矛盾が私を深く揺さぶり、日常の景色さえどこか色を失って見えるようになっていきました。

――禁断の一夜は、後悔とともに、私に生きている実感を与えてしまった。
それがいちばん残酷な事実だったのです。


まるで何事もなかったかのような空気

翌日、出社した瞬間から、胸の奥がざわついて仕方ありませんでした。
オフィスはいつもと同じ空気。
誰も私と上司の秘密を知らないはずなのに、妙に全員の目が気になる。
「顔に出ていないだろうか」「声のトーンが普段と違わないだろうか」
そんな不安が頭を支配して、パソコンの画面に集中できませんでした。

そして――数時間後。
ふと目線を上げた瞬間、上司と視線がぶつかりました。
彼は、いつも通りの柔らかな笑顔。
けれど、その目の奥には「昨夜を共有した二人だけの記憶」が確かに宿っていました。

その一瞬で、心臓が跳ね上がります。
「やっぱり忘れられない」
罪悪感と同時に、またあの夜を思い出してしまう。

さらに会議中、何気ないやりとりの中で上司が「この件はUさんが一番よく分かってるから」と私を持ち上げてくれる。
以前からあった言葉なのに、今はまるで別の意味を帯びて聞こえてしまう。
同僚たちにはただの上司と部下のやりとりに見えても、私にとっては心臓を締めつける秘密のサインのようでした。

仕事場という「日常」に、禁断の「非日常」が忍び込んでしまった。
その違和感は、私の生活を静かに侵食していったのです。


彼氏と会った時の罪悪感

その週末、彼氏と会う約束がありました。
待ち合わせのカフェに現れた彼は、いつもと同じ笑顔で「お疲れさま」と声をかけてくれる。
長く付き合ってきた安心感。結婚も少しずつ意識し始めていた大切な存在。

けれど、向かい合って座った瞬間、心の奥でチクリと痛みが走りました。
昨日までなら当たり前のように心地よかった会話が、どこか上滑りしている。
「仕事どう?」と聞かれても、「まあ、忙しいけど大丈夫」と無難な答えしか返せない。
本当は胸の奥に、忘れられない出来事が渦巻いているのに、それを隠しながら話す自分が苦しかったのです。

そして彼の何気ない言葉――
「そろそろ結婚のことも考えていかないとな」
その一言で、心が大きく揺れました。
安定と未来を約束してくれる彼氏。
一方で、理性では間違いだと分かっていながら、強烈に惹かれてしまったUさん。

頭の中で二つの現実が交錯し、答えの出ない迷路に迷い込んだようでした。
「私は何をしているんだろう」
自己嫌悪に押し潰されそうになりながらも、彼氏の手を握る力がほんの少しだけ弱まっている自分に気づきました。

その瞬間、自分の心がすでに揺らいでいることを、否応なく突きつけられたのです。


それからの日々は、息苦しさとの戦いでした。
彼氏と過ごす時間は確かに安心できる。優しくて、誠実で、未来を共にするにふさわしい人。
けれど、その隣に座るたび、胸の奥でざわめく声が聞こえてくるのです。

――「私は裏切っている」

その自覚が、笑顔を貼りつける顔の裏でじわじわと広がっていく。
どんなに穏やかなデートをしても、ふとした沈黙のときに胸が締めつけられる。
彼が手を握ってくれても、その温もりの裏側に罪悪感が突き刺さる。

「普通にしていなきゃ」
「怪しまれちゃいけない」
そう思えば思うほど、会話がぎこちなくなる。
本当は隠していることがあるのに、何事もないふりをする。
その演技を続けること自体が、自分をどんどん追い詰めていきました。

夜、ベッドでひとりになると、頭の中には上司の笑顔と彼氏の笑顔が交互に浮かぶ。
そして最後に残るのは、自分を責める声。
「二人の間で揺れている自分が一番卑怯だ」
分かっているのに、抜け出せない。

息苦しさは日を追うごとに濃くなり、私は「幸せなはずの時間」にも安心できなくなっていきました。


罪悪感に押しつぶされそうになりながらも、仕事は待ってくれません。
そんな中、上司が「今週、久しぶりにチームで飲もう」と声をかけました。
普段なら何気ない誘い。けれど私にとっては胸を大きく揺さぶる出来事でした。

飲み会はいつものように盛り上がりました。
上司は場を和ませ、全員が楽しめるように気を配っている。
その自然な振る舞いに、また心が惹きつけられてしまう自分がいる。
彼氏の顔が頭に浮かぶのに、目の前のUさんの声や笑顔から目を逸らせない。

二次会のカラオケでも、前回と同じように私の隣に座り、ふと肩が触れる距離まで近づいてくる。
周囲には他のメンバーもいて、誰も気づいていない。
けれど私の心臓だけが異常な速さで打ち続けていました。

そして、解散後。
「このあと、少し歩かない?」
上司の自然すぎる一言に、私は頷いてしまっていました。
答えは分かっていたはずなのに、止められなかった。

夜風の中を並んで歩くうちに、理性よりも感情が勝ってしまう。
「もうしない」と誓ったはずなのに、気づけばまた同じ流れに足を踏み入れていました。

罪悪感と、抗えない心の高鳴り。
その二つに引き裂かれながらも、私は再び一線を越えてしまったのです。


二度目の夜を越えたあと、私は自分の弱さを痛感しました。
「もう二度と繰り返さない」と誓ったはずなのに、結局また同じ道を辿ってしまった。
自己嫌悪で胸が押し潰されそうになる一方で――心のどこかに、抗えない心地よさが広がっていたのです。

上司と一緒にいると、自分が肯定されているように感じてしまう。
「よく頑張ってるな」
「お前の細かいところに気づく力はすごい」
――彼の一言一言が、心に沁み込んでいく。
普段は人に理解されにくい部分を、まるで当然のように褒めてくれる。

その瞬間だけは、罪悪感も不安も消えていく。
彼氏に対して感じていた「隠している苦しさ」よりも、Uさんと過ごす時間で得られる「安心感」の方が強くなっていく。
本当は間違っているのに、「ここにいていいんだ」と思わせてしまう。

だからこそ、抜け出せなくなる。
禁断の関係だと分かっているのに、自己肯定感をくれる彼の存在に依存していく。
気づけば私は、上司の隣にいる自分を当たり前のように求め始めていました。


その日から、私の心は二つに裂かれたまま過ごすことになりました。

彼氏と過ごすとき。
長い付き合いの安心感、穏やかさ、未来への期待。
確かに幸せなはずなのに、その笑顔を見るたびに胸が締めつけられる。
「裏切っている」という事実が重くのしかかり、息苦しくなる。

そして上司と過ごすとき。
既婚者かつ職場の上司という秘密の関係ゆえの緊張感と背徳感。
それなのに、不思議なくらい心が落ち着く。
まるで自分の存在を丸ごと認めてもらっているような、居場所を見つけたような心地よさ。
「本当の自分をわかってくれるのは、この人なんじゃないか」――そんな錯覚さえ覚えてしまう。

二人の間を揺れ動きながら、私はどちらにも正直になれない。
彼氏に真実を打ち明ける勇気はない。
けれど、上司との関係を断ち切る強さも持てない。

昼は彼氏と未来を語り、夜にはUさんを想ってしまう。
一見、普通に生活しているように見えても、心の中では常に矛盾と葛藤が渦巻いていた。

「彼氏を裏切る最低な自分」
「上司に依存してしまう弱い自分」
二人の間で揺れ動くその状態こそが、地獄そのものだったのです。


揺れ続ける心は、やがて日常を侵食していきました。

仕事中も、頭の片隅には常に二人の存在がある。
資料を作りながらも「今夜は彼氏に会うんだっけ?」
会議に出ながらも「上司にどう見られているだろう」
集中しているつもりでも、思考が途切れ途切れになり、凡ミスが増えていきました。

同僚から「最近ちょっと疲れてる?」と声をかけられるたびに、胸がドキッとする。
「バレてるんじゃないか」という被害妄想が強くなり、余計に挙動がぎこちなくなる。

彼氏との関係も微妙に変わっていきました。
一緒にいても、以前のように心から笑えない。
会話も上の空で、彼氏に「聞いてる?」と問い返されることが増える。
本当は心配してくれているのに、その優しさがかえって胸を締めつけて苦しかった。

そして上司との関係もまた、甘さと同時に重さを増していきました。
「このまま続けて大丈夫なのか」
「彼氏に知られたらどうなる」
罪悪感と依存心の間で揺れながら、心はどんどん摩耗していく。

日常がいつもの日常でなくなっていく――
その不安が、私の毎日を静かに崩していったのです。


心はどんどん追い込まれていきました。
悩みに悩んで、答えを出さなければならないと分かっている。
けれど相手は職場の上司。
軽はずみに職場の人に打ち明けるわけにはいきません。
噂になれば自分だけでなく、相手の立場まで壊してしまう。

孤独の中で、私は少しずつ耐えきれなくなっていきました。
友達に会ったとき、つい「最近ちょっと悩んでてさ…」と切り出す。
けれど不倫のことまでは到底言えず、当たり障りのない愚痴にすり替えてしまう。
「仕事、大変なんだね」と返されるたび、本当の気持ちを飲み込む苦しさが募っていきました。

そんなとき、ふと目に入ったのがオンライン占い。
「誰にも言えない悩みを吐き出せる場所」という言葉に惹かれ、思わず申し込みをしていました。
画面越しに「最近、心が揺れていて…」と打ち込むだけで、涙が出そうになる。
ようやく誰かに打ち明けられた気がしたのです。

占い師から返ってきたのは、「あなたは自分を責めすぎています」という言葉。
正直、それで問題が解決するわけではありませんでした。
けれど、心の中に溜め込んでいたものを外に出せただけで、少しだけ呼吸が楽になったのです。

それほどまでに、私は切羽詰まっていた。
彼氏とUさんの間で揺れ動く心を誰にも言えず、孤独と自己嫌悪の中で、必死に居場所を探していたのです。


悩みに悩んだ末、私はようやく一つの答えにたどり着きました。
――これ以上、この関係を続けてはいけない。

彼氏への裏切り、日常の息苦しさ、誰にも打ち明けられない孤独。
すべてを抱えたまま生きるには、もう限界でした。
けれど、上司とのプライベートの時間が心地よかったのも事実。
だからこそ決断は苦しく、告げる瞬間を想像するだけで胸が張り裂けそうになりました。

ある日の仕事終わり、上司と二人きりになれたタイミングで、私は勇気を振り絞りました。
「今日、ちょっと飲みに行きませんか?」

自分から誘うのは初めて。
声をかけた瞬間、心臓が耳の奥で鳴り響くような緊張感に包まれました。
Uさんは少し意外そうな顔をしながらも、すぐに笑って「いいよ」と答えてくれた。
その笑顔に安堵した一方で、今夜は逃げ場がないことを改めて自覚しました。

夜、居酒屋のカウンターで並んで座る。
普段なら楽しく感じるはずの空気が、この日はずっしりと重い。
グラスを握る手に汗が滲み、何を話しても頭の片隅では「どう切り出すか」だけを考えていました。

やがて会話が少し途切れた瞬間、私は深呼吸をして言葉を紡ぎました。
「これからも仕事では変わらずお願いします。だけど、プライベートで会うのは、もうやめたいです」

一気に吐き出したその言葉に、胸が震える。
上司は驚いたように目を瞬かせたものの、すぐに柔らかな笑みを浮かべて「分かった」と頷きました。
その優しさがかえって胸を締めつけ、涙がこぼれそうになる。

居酒屋のざわめきの中で、自分の声だけが妙に響いた気がしました。
自分から始めた関係ではなかったけれど、終わらせるのは自分の役目。
そう腹を括った瞬間、重く圧し掛かっていたものが少しだけ軽くなったように思えたのです。


居酒屋を出ると、夜の街は週末らしく賑やかでした。
笑い声やネオンの光に包まれながらも、私の胸の中には静かな嵐が広がっていました。

――終わってしまった。

そう実感すると、急に足が重くなり、涙が込み上げてきました。
あれほど心を揺さぶられ、自己肯定感を与えてくれた存在。
彼と過ごした時間は、禁断であると同時に、私にとって確かに生きている実感を与えていた。
その灯りを自分の手で消したのだと思うと、胸にぽっかりと穴が空いたような喪失感に襲われました。

けれど同時に、肩の力が少し抜けた感覚もありました。
「これで、もう嘘を抱えて生きなくていい」
「彼氏の前で、普通の笑顔を見せられるかもしれない」
そんな安堵が、小さな灯のように胸にともっていたのです。

喪失と安堵、その二つがせめぎ合い、感情はぐちゃぐちゃでした。
街の明かりをぼんやり見上げながら、私はただひとつだけ確信していました。

――この夜を境に、私はもう元には戻れない。

それでも、自分で選んだこの決断だけは、前に進むための第一歩にしなければならない。
そう言い聞かせるように、私は一人で夜道を歩き続けました。

との関係をどう立て直そうとしたのか」を描きますね。


上司との秘密の関係に終止符を打ったあと、私の心に残ったのは、彼氏の存在でした。
ずっと裏切ってきた罪悪感。
それでも、これからの人生を共に歩むとしたら彼しかいない――そう自分に言い聞かせるように、気持ちを切り替えようとしました。

次に会ったとき、私は意識的に彼氏に向き合いました。
仕事の話を丁寧に聞き、ちょっとした冗談にも笑顔で返す。
「一緒にいて楽しい」と素直に伝える。
これまで曖昧に流してきた時間を、できるだけ大切に過ごすように努めました。

もちろん、心の奥にはまだ上司の記憶が残っている。
ふとした瞬間に思い出しては胸がざわめく。
けれど、そのたびに「私は彼を選んだんだ」と自分に言い聞かせました。

そしてもう一つ意識したのは、「隠しごとを抱えたままでは続かない」ということ。
不倫の事実をすべて打ち明ける勇気は持てなかったけれど、その代わりに、彼氏との会話の中で小さな本音を少しずつ差し込んでいきました。
「最近、不安になることが多くて」
「もっと素直に気持ちを言える関係になりたい」
そんな言葉を重ねながら、二人の関係を少しずつ修復しようとしたのです。

完全に戻ることはできないかもしれない。
けれど、選んだのはこの人だ。
だからこそ、壊した部分は自分の手で少しずつ積み直していくしかない。

その覚悟が、私を前へ進ませる唯一の支えになっていました。


彼氏との関係を修復しようと努力していた。
笑顔で会話を重ね、少しずつ未来を一緒に描こうとする。
表面上は、以前の穏やかな関係に戻りつつあった。

けれど――心の奥では、どうしても消せない影がありました。

ふとした瞬間に蘇るのです。
職場で並んで資料を見ていたときの距離感。
飲み会で笑い合った夜の空気。
カラオケで自然に手を握られたときの感触。

「なぜ、あんなに自分は惹かれてしまったのだろう」
「もう終わったことなのに、どうして忘れられないんだろう」

頭では彼氏が大事だと分かっている。
それでも、上司と過ごした時間の一つひとつが、強烈な光のように心に焼き付いている。

それはまるで、夜空を見上げたときに残像のように瞬く星の光。
遠く離れ、もう手を伸ばせないと知りながらも、確かに存在してしまっている。

罪悪感と未練。
安定と刺激。
選んだ未来と、捨てたはずの影。

二つの間で揺れる自分を抱えながら、それでも「前を向こう」と自分に言い聞かせるしかありませんでした。


彼氏との関係の変化、そして秘密を抱えたまま

上司との秘密の関係を終わらせると決めた日から、私は彼氏と向き合う覚悟を固めました。
彼は何も知らない。私が裏切っていたことも、心が揺らいでいたことも。
だからこそ余計に、「彼のために変わらなきゃ」と思ったのです。

デートのとき、彼の話を以前よりも真剣に聞くようにした。
小さなことで感謝を言葉にするようになった。
将来についても、少しずつ一緒に考えるようになった。

その積み重ねで、表面的には以前よりも関係が良くなっていった気がします。
彼も「最近、なんだか優しくなったな」と笑顔を見せてくれた。
その言葉を聞くたびに、胸の奥でチクリと痛みが走る。

――彼は何も知らない。
私の心が一度、別の人に奪われていたことを。
その記憶は、私の中でだけ、消せない痕のように残っている。

上司との秘密の関係は、誰にも話さない。
友達にも、もちろん彼氏にも。
秘密は私一人で抱えて、墓場まで持っていこうと決めた。

それは苦しくもあり、同時に自分への戒めでもあった。
「二度と同じ過ちを繰り返さない」――そう心に刻むための、消えない傷跡。

表面上は、穏やかな幸せを取り戻した。
けれど心の奥底では、決して人には言えない影を抱えたまま。
それが、私が選んだ“償いの形”でした。


結婚を考える未来へ

私は28歳。
友達の多くは、すでに結婚して家庭を築き始めている。
SNSを開けば、結婚式や出産の報告が次々と流れてくる。
そんな中で、長く付き合っている彼氏と「この先」を考えるのは自然なことでした。

正直、既婚者である上司との秘密の関係を抱えていた頃は、結婚の未来なんて考えられなかった。
「私は結婚していい人間なのか?」
「こんな秘密を抱えて、彼を幸せにできるのか?」
自分を責める気持ちが強くて、未来を描くことが怖かったのです。

けれど、上司との関係を終わらせてから少しずつ気づきました。
彼と過ごす時間が、結局は一番落ち着くということに。
ありのままの私を受け止めてくれるのは、彼しかいないということに。

罪悪感が完全に消えるわけではない。
でも、その痛みを「もう二度と同じ過ちはしない」という誓いに変えればいい。
そう思うようになってから、ようやく彼との結婚を前向きに考えられるようになった。

「28歳。私も彼と結婚したい」
その気持ちは、後ろめたさを抱えながらも、確かに自分の中で芽生えていた。
彼となら、安心できる家庭を築ける。
そして、秘密を墓場まで持っていくことで、この幸せを守っていこう。

私の中で揺れ動いた心の嵐は、まだ完全には晴れていない。
けれど、それでも未来に向かう道は見えてきた。
その道の先にあるのは――彼との結婚、そして新しい人生。


まとめ ― 不倫にハマる心理のリアル

いかがでしたでしょうか。不倫に陥る人は、最初から「不倫をしたい」と思っているわけではありません。
多くの場合、きっかけはささいな出来事から始まります。

今回のケースもそうでした。
職場の上司という「信頼できる存在」。
頼られる喜びや、普段は彼氏からは得られなかった承認の言葉。
そして飲み会やカラオケといった“距離が縮まりやすい場”が重なり、少しずつ心の境界線が曖昧になっていったのです。

さらに、彼氏との安定した関係が「日常」となっていた一方で、上司との時間には「非日常的な刺激」がありました。
安心と刺激、この二つの狭間で揺れ動くことは、人間なら誰しもあり得る心理です。

不倫は社会的にも道徳的にもタブーとされる行為です。
しかし「なぜ人は不倫に惹かれてしまうのか?」という問いに対しては、決して単純な答えでは語れません。
承認欲求、自己肯定感、非日常への憧れ――これらが複雑に絡み合い、理性では止められない流れを生み出してしまうのです。

この体験談は一人の女性の告白であると同時に、「誰でも陥る可能性がある落とし穴」を示しているのかもしれません。
つまり、不倫は“特別な人がする特別なこと”ではなく、身近な心理の延長線上に存在する現象だということです。

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